中国人民銀行は貸出金利と預金金利をいずれも0.27%利上げすることを発表しました。このところ加熱していた銀行の貸し出しを抑え、経済の安定成長を狙っているものと思われます。しかし、2月末の世界同時株安は中国・上海株式市場の株急落に端を発しましたので、今回の利上げが世界の為替マーケットに波乱を起こさなければいいのですが...

中国利上げ実施0.27%の影響は

為替マーケット

中国人民銀行が、3月18日から主要政策金利のうち、金融機関からの貸出金利と預金金利をいずれも0.27%引き上げると発表しました。この金利引き上げて、1年もの預金金利は2.52%から2.79%へ、1年もの貸し出し金利は6.12%から6.39%に引き上げられました。

中国人民銀行の利上げは2006年8月以来の実施で、このところ増えていた銀行からの貸し出しを抑制し中国の景気過熱を押さえる目的だと思われます。中国人民銀行は「貸し出しと投資の伸びを合理的な水準に導き、物価水準を安定させるのに効果がある」と声明を発表しています。
中国人民銀行では、巨額の国際収支黒字による流動性を吸収する目的で預金準備率の引き上げも昨年6月から5回実施しています。いまや中国の外貨預金準備額は日本を抜いて世界一位になっています。

2月の中国の強い経済指標を受けて、利上げなどの経済政策を打ってくると思われていましたが、中国の動きは早かったです。経済の過熱を防ぐために適切な為替政策は欠かせませんが、2月末に起こった世界当時株安は中国・上海株式市場の急落に端を発しました。
今回の利上げで中国の経済市場、更にその後の海外マーケットがどのような動きを示すのか気になるところです。

参照

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