外国為替証拠金取引(FX)で、評価損がかさみマージンコール(追証)がかかった場合、第3の手段として「現引き」というアプローチでマージンコールを回避できます。これで為替リスクのヘッジも可能です。

「現引き」で(追証)マージンコール回避

マージンコール(追証)が発生した場合、新たに証拠金(保証金)を追加するか、取引(ポジション)を解消するしか方法がないといいましたが、実はもう一つ別のアプローチもあります。それは、取り引きしている外貨を外貨のまま引き出す「現引き」という方法です。現引き」をしてもらうには、事前に現引き対応してくれるFX取扱会社か確かめておきましょう。外貨によっては「現引き」対応できない外貨もあります。

現引き対応可能なFX取引業者は次の記事を参照してください
FX業者比較:現引き(受け渡し)対応

さて、マージンコール(追証)が発生した場合「現引き」するためにいくらぐらい費用がかかるのでしょうか計算してみましょう。例えば、5万円の証拠金(保証金)を入れ1ドル=110円で5000ドルの取り引きしている場合を考えます。1ドル=105円まで円高になると評価損が2万5千円になるので証拠金(保証金)に対して50%の評価損ということになり、マージンコール(追証)が発生します。ここで、「現受け」するには525、000円の円が必要です。ただ証拠金(保証金)として既に5万円預託しているので、残りの475、000円を追加すれば、5000米ドルを「現受け」できるのです。
引き出した米ドルは外貨預金口座などで運用すれば、その分の金利は付きます。さらに、海外旅行するときの旅行資金に充当することもできます。こうすれば、円に両替する必要はありませんので為替リスクも発生しません。
デイトレーダー(短期投資家)にはあまり喜ばれるアプローチではないかもしれませんが、為替リスクを回避する手段として「現引き」という方法があることを覚えておくのも損はありません。
(注:受け渡しやデリバリーとも呼ばれます)