強まるか円キャリートレード
日銀は2007年1月の利上げを見送りました。この後、為替相場では円安が進んでいます。
1月23日には、4年1ヶ月ぶりの円安水準 1ドル121円73銭まで下落しました。
外国為替市場でこのような円安が進んでいる背景を考察します。
円安の理由の一つは、日銀が利上げを見送ったことで再び円キャリートレードが活発化するのではないかとの憶測です。たとえ、2月に利上げを行っても7月に行われる参議院選挙までは、再度の利上げは難しくなり、当面日本円が低金利の状態が続くからです。
円安今後の見通し
- 低金利に安心した投機筋
- 短期筋が円安を先導していますが、機関投資家も次回2月の日銀政策金利決定会合まで現状の金利0.25%が続くことで安心して円を売っています。
- 日銀の信任が揺らぐ
- 1月の金利引き上げを見送ったのは、日銀が政府サイドの圧力に屈したとの印象が拭えません。2月に利上げを行ったとしても、その後は7月の参議院選挙までは政治圧力により利上げは当面実施できないと、日銀に対する厳しい見方があります。
円のじり安は続くのか
このまま円はじり安が進み、節目となる125円まで円安が進むのでしょうか。
日銀の利上げ見送りから調整らしい調整無しに、じりじりと円安が進んでいます。もし調整があるとすると、日本の要人発言だけでなく、欧米の経済指標、要人発言にも影響されることになります。
円売りポジションが高まっている状態なので、大きな調整が起こる可能性があります。ドルやユーロの相場にも注意しましょう。
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