有事に鈍感になったマネーの動き
ところが、最近有事が頻発しているせいか、「金」も「ドル」もあまり反応がありません。
・北朝鮮のミサイル発射問題以降、次のような有事が発生しています
・イスラエルのレバノン侵攻
・英国での「大規模テロ計画」
・イランのウラン濃縮問題
これらの有事「地政学的リスク」が発生すると
これまでは、「金」や「米ドル」に資金を逃避させたため
金価格高や米ドル高になるのが普通でした。
ところが、最近の有事に対して金はほとんど反応しませんでした。
このような有事の際の資金ヘッジ機能を果たさなくなったとも言えるのです。
これまで、「金」や「ドル」を有事のヘッジ資金として考えておられた方には
考え直す必要があるのでしょうか。
一つの考え方は、これまでの有事と現在の有事では質が違うとも言えます。
以前の大国同士の争いから、対テロの争いとなった現在の有事は
米軍が動いたから安心とか、とりあえずここに資金を移動すれば確かだと
言えるものがないのです。
つまり、「金」も「ドル」も最後の砦ではなくなったのです。
やはり、リスク分散のためには資金を分散させるしかないのでしょうか