日本銀行は、9月の短観で大企業製造業において前期を3ポイント上回るプラス24となることを発表しました。はたして、このDI改善で今後の為替相場はどのように動くのでしょう。

日銀短観(9月)国内景気堅調

日銀短観(製造業業況指数推移)2006年9月
(出典:日本銀行)

2日(月)日銀の企業短期経済観測調査(短観)が発表されました。
大企業製造業で前期を3ポイント上回るプラス24となりました。このところ弱気の経済指標が出ていただけに、市場では少しサプライズをもって受け止められたのではないでしょうか。

この短観発表で、日経平均は上昇し債券市場では金利が上昇しています。さて、為替に対する影響はどうでしょうか。
今回の企業景気調査の改善原因には、このところの円安などが影響しているとも考えられます。ですので、デフレ脱却や企業業績向上が円高方向に為替相場を動かすことは十分考えられます。円高基調になると、逆に先の企業業績が下降することも考えられ、先行き予想は慎重にならざるを得ません。

今回の景況感改善で日銀による市場金利の利上げが早まることも考えられます。ただ、米国の経済状況には神経質になるでしょうから、米国の景況感にも引き続き注意を払うことが必要です。

関連情報リンク

日銀のゼロ金利解除は為替相場にどう影響するか
為替相場に大きな影響を与える日銀の金利政策を読む

日本銀行
日本の中央銀行で、短観など市場調査も行っています